全館空調(エアコン)で洗濯物は部屋干しで乾くか(梅雨時の湿度管理)

花粉症や外働きの人にとって、洗濯物を快適に部屋干しできるかどうかは重要です。高断熱・高気密住宅では部屋干しで洗濯物がよく乾くと聞きますが、本当なのでしょうか。三井ホームの全館空調の家に実際に住んでみて検証した結果を紹介したいと思います。冬季については以前に「全館空調で洗濯物は部屋干しで乾くか(冬期)」で紹介したので、今回は梅雨時について紹介します。なお、全館空調は珍しいものですが、除湿に関してはエアコンと仕組みは同じなので、高断熱・高気密住宅でエアコンを利用する際も同様のことと思います。

結果から書くと、設定を工夫すれば、梅雨時でも部屋干しですべての洗濯物を早く乾かすことができます。

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除湿のモード設定

わが家の全館空調システム(スマートブリーズ・プラスII、東芝) では、目標湿度を設定することができません。自動運転は「暖房」と「冷房」が切り替わるだけなので、「ドライ(除湿)」運転は行われません。このため、梅雨時に「自動」、「冷房」または「暖房」モードにしていると、部屋の湿度が 80% を超えることがあります。これでは洗濯物が乾きにくいため、ちょっと手間ですが、いちいちリモコンで「ドライ」に切り替える必要があります。

エアコン(全館空調)のドライ運転には、いくつかのモードがあることがあります(特に上位機種)。代表的なものは「弱冷房除湿」と「再熱除湿」で、それぞれメリット・デメリットがあります。モード名や設定方法はメーカーによって異なり、スマートブリーズの場合、ドライで風量を「微」にすると「弱冷房除湿」、それ以外の風量(弱・中・強・自動)にすると「再熱除湿」のモードになります。

最近では再熱除湿を搭載しているエアコンは減っていて、その中間的な性質をもつモードを搭載した機種が増えています(ダイキンや Panasonic)。

弱冷房除湿のメリット・デメリット

「弱冷房除湿」はその名のとおり、弱い冷房運転で除湿を行うモードであり、低い消費電力で温度を下げながらそれなりの除湿量で除湿を行うことができます。電気代が安いので積極的に使用するようにしていますが、利用できる条件が限定されるというデメリットがあります。

弱冷房除湿では、「ドライ」に設定していても湿度が高いまま下がらないことがあります。これは、弱冷房除湿では、外気温が 21 度以上ある必要があるためと、室温が設定温度まで下がると止まってしまうためです。高断熱住宅ではエアコンが効きやすいため、外気温が高くないとすぐに温度が下がり、運転が止まってしまう時間が多くなってしまいます(サーモオフ)。設定温度を高くしているときは特にそうなりやすく、設定温度を下げれば動き出すものの、部屋は寒くなってしまいます。

わが家の場合、窓の断熱レベルを標準仕様から上げているため、空調の設備能力が高すぎるせいもあるかもしれません。

このモードが使えるのは、主に外気温が高い日中だけになります。

それ以外のときの除湿に便利なのが、再熱除湿です。

再熱除湿のメリット・デメリット

再熱除湿とは、除湿で温度が下がりすぎないよう、暖房を併用する方式のことです。再熱除湿は日立(白くまくん)が世界で初めて導入した機能で、三菱電機や富士通ゼネラルなどの上位機種のエアコンにも搭載されています。

これを利用すると、外気温度が高くないときでも除湿運転を行い、温度を下げずに湿度だけを下げることができます。まさに高断熱住宅の梅雨時にぴったりの機能です。高断熱住宅でエアコンを購入される方は、この機能の有無を確認することをお勧めします。

ただ、再熱除湿では、消費電力が弱冷房除湿より 1.5 倍(全館空調の説明書に記載されていた数字)ほど高くなってしまいます。それが問題視されて最近はこの機能を搭載したエアコン自体が減っていますが、代わりの機能は消費電力が低くても除湿量も低くなっている傾向があります。消費電力に対する除湿量は再熱除湿でも省エネ型の除湿器よりも高かったりする(参考記事)ので、しっかり除湿するには再熱除湿は今でも重要な機能です。

そんなわけで、使えるときは弱冷房除湿、それ以外では再熱除湿と使い分けるのがお勧めです。いろいろ試した結果、6月は再熱除湿を中心に使用し、7月は日中は弱冷房除湿、夜間は再熱除湿という設定にすることが多くなっています。これで、常時湿度を40~60%程度にすることができ、いつでも洗濯物を乾かすことができています(量が多い場合はサーキュレーターや除湿器を併用しています)。

なお、部屋の湿度は、換気システムや気密性能によって、外気の影響を受ける程度が異なってきます。わが家の場合、外の湿度を取り込みにくい全熱交換型換気システムを採用していますが、気密性能の C 値は 1 を超えています。雨天時は、除湿運転を行っていないとすぐに部屋の湿度も高くなります。

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