地震の多い日本では住宅の耐震性能はとても重要です。
このページでは、当サイトの記事を紹介しつつ、戸建住宅の耐震性能についてまとめてみました。
耐震性能はどこまで求めるべきか
家を建てる場合は、建築基準法に準拠する耐震性能を確保する必要があります。1981年以降の耐震基準を満たしていれば比較的安心であると言われていますが、それでも適法であることは最低限の基準を満たしていることにしかなりません。
耐震等級3を超える耐震性能を求める理由
当サイトでは、「耐震等級 3 を超える耐震性能」を推奨しています。大震災レベルの地震が起きてもそのまま快適に住み続けるためには、耐震等級 3 でも不十分だと思うからです。ここでは、そう思うようになった経緯について説明します。震度 6 は起こ...
耐震性能をチェックする方法
ハウスメーカーなどの耐震性能がどれほどかを確認する方法を紹介します。
耐震性を比較する方法1:耐震等級
耐震等級のレベルとその問題点について説明しています。
耐震性を比較する方法2:過去の地震被害の実績
耐震性を比較する方法として、過去の震災の被害を見る場合の注意点を説明しています。地盤調査の方法についても注意が必要です。
耐震性を比較する方法3:耐震実験の結果
耐震実験の結果を見るうえでの注意点を説明しています。実験結果を見ることで、実際の地震での被害程度を予測することができます。
工法と耐震性能
地元工務店などは情報が多くないため、工法などから耐震性能を推測するしかありません。
木造住宅の 4 つの工法
木造住宅の工法は、各企業が独自の名称を付けていることが多いため、わかりにくくなっています。実際のところは類似の工法がほとんどで、境界が微妙なところもありますが、大別して次の 4 種類に分けられます。それぞれについて解説します。木造軸組工法別...
面構造と軸組工法
世の中にはさまざまな工法がありますが、木造は主に面構造(モノコック構造、箱型構造)と軸組工法に分けられます。面構造には、三井ホームをはじめとする枠組壁工法(ツーバイフォー、ツーバイシックス)、ミサワホームに代表される木質パネル接着工法があり...
なお、きちんと施工されるかどうかという問題も別にあります。
地震に強い枠組壁工法
枠組壁工法(ツーバイフォー)についてはこちらのページで特集しています。
制震と免震
最近は制震装置を売りにするところが多くありますが、その必要性は工法によって異なります。
制震・免震は必要か
「制震」とは、地震を受けても建物の揺れを抑える技術のことです。「免震」とは、地盤と絶縁するなどして、地震力を受けないようにする技術のことです。これらはオプションになっていることがありますが、付けるべきものなのでしょうか。免震については、実際...
その他の参考記事
地震の繰り返しに耐える住宅とは(変位角と耐震性)
東日本大震災や熊本地震のように何度も繰り返す地震に耐えるために必要なことは何でしょうか。中学生の時に習ったフックの法則を覚えているでしょうか。"ばね" の伸びが力に比例する現象を説明する法則です。この法則はすべてに当てはまるわけではなく、比...
木造住宅の構造材としての無垢材、集成材、SPF材
木造住宅の材質については、ヒノキの無垢材が一番だとか、集成材は身体に良くないとか、SPF 材はすぐに腐るとか、いろいろな意見を目にします。材料にこだわると、SPF 材や合板ばかりのツーバイフォーは良くない、木材の特性をよくわかっている昔なが...
レンガの家は強い?~『3匹の子豚』の力学的考察~
イギリスの有名なおとぎ話である『3匹の子豚』の教訓は、しっかり手間をかけて作ったものの方が丈夫で役に立つというお話です。しかし、短絡的に解釈すると、ワラの家や木造住宅は弱く、レンガや石、コンクリート造りの家の方が強いという印象を抱きがちです...
壁倍率は高いほど良いか(住友林業のビッグフレーム構法を考える)
耐震性能として耐力壁の壁倍率の高さを宣伝しているハウスメーカーは多数あります。通常は高くて5倍ですが、住友林業のビッグフレーム構法(BF構法)では壁倍率22.4倍相当(!)と自慢しています。壁倍率は高ければ高いほど地震に強いのでしょうか。結...
仕様規定と性能規定
建物の設計には、法律で定められた部材の仕様に従う「仕様規定」と、構造計算により目的の性能が得られれば方法は問わないとする 「性能規定」があります。かつては、在来木造軸組工法、木造枠組壁工法などの枠組みに基づく仕様規定が中心でしたが、最近では...
柔構造と剛構造に関する誤解
ツーバイフォー工法のハウスメーカーの営業の方と話していたとき、その方が、「軸組工法は揺れることで地震力を受け流す構造だから問題ない」ということを言っていました。他社の工法を悪く言わない姿勢には感心しましたが、同時に、果たして本当にそうなのだ...
ハウスメーカー各社の耐震性・快適性の評価まとめ
木造大手と高断熱・高気密に対応できそうなハウスメーカー・工務店グループの評価をまとめてみました。当サイトで重視している耐震性・断熱性・気密性と、コストパフォーマンスの観点から思い切って評価しています。星が多いほど高評価です。評価はこれまでの...