花粉症や外働きの人にとって、洗濯物を快適に部屋干しできるかどうかは重要です。高断熱・高気密住宅では部屋干しで洗濯物がよく乾くと聞きますが、本当なのでしょうか。ここでは、三井ホームの全館空調の家に実際に住んでみて検証した結果を紹介したいと思います。
結論から言うと、室温が高い場合は室内干しでもよく乾きますが、そうでない場合は多少の工夫が必要です。温かい空気が常に流れている場所ではよく乾くのですが、空調の設定温度を低めにしていると換気のみで暖房がオフになることがあり、そうなると乾きが悪くなります。また、家の中でも通気口から出る風量には差があり、乾きやすい場所と乾きにくい場所があります。
遮熱の Low-E ガラスを使用した高断熱・高気密住宅であっても、太陽光の有無も乾きに大きく影響します。日が差さないところでも条件が良ければ乾きますが、南向きの窓の側の方がよく乾くし、紫外線による殺菌・消臭効果も期待できます(ただし、防犯合わせガラスは紫外線を通さないことが多いようです)。
我が家では、洗濯機のある脱衣場で洗濯物の一部を干し、量が多いときや乾きにくいものは南面の寝室で干すようにしています。ただし脱衣場では乾きにくいことがあるため、洗濯機で簡易乾燥を行い、除湿器も併用するようにしています。これでなんとか臭わずに半日程度で乾かすことができています。除湿器には、コンプレッサー式(消費電力が小さいが寒いと効かない)と、ゼオライト式(デシカント式とも呼び、寒さには強いが消費電力が大きく夏場は室温を上げてしまう)があります。コンプレッサー式は気温が低いと効かないのがネックですが、全館空調であれば暖かいので問題ありません。ちなみに我が家ではこれ(の旧型)を使用しています。
三井ホームの全館空調には加湿機能があり、暖房時に相対湿度を 5~10%上げますが、これは乾きにはあまり影響しないように思います。オフにして室内干しをしたことがありますが、前記の条件が悪いと乾きませんでした。
全館空調でない高断熱・高気密住宅での室内干しについては想像になりますが、エアコンの前であれば風量が多いためすぐによく乾くと思います。エアコンでよく乾くのは高断熱でない住宅も同じですが、高断熱住宅では低コストでエアコンの24時間運転ができるので、いつでも洗濯物を干すことができます。また、室内の温度差がないため、エアコンの風が直接当たらないところでも比較的よく乾くものと思われます。
冬季の洗濯事情はこんな感じですが、洗濯物の部屋干しは梅雨時にも活躍するため、梅雨時が来たらその結果も報告したいと思います。
追記:
・部屋により温度差があったため東芝に連絡したところ、風量を計測して調整してもらえました。空調の効き方がかなり変わった印象です。
・寝室がよく乾くのは、脱衣所と比べ部屋が広いために風量が多いからだと考えられます。また、三井ホームの人によると、全館空調であってもドアを閉めた方が暖まりやすいようです。
・これらにより脱衣所も暖かくなり、よく乾くようになりました。なんとなく除湿器は付けていますが、なくても良いかもしれません。
・梅雨時についての記事を追加しました。→「全館空調で洗濯物は部屋干しで乾くか(梅雨時の湿度管理)」
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