家づくりに本当に役に立った本をすべて紹介します | さとるパパの住宅論

家づくりに役立つ本の紹介

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私が実際に読んでみて、家づくりで参考になると思った書籍を紹介します。かんたんな本から順に紹介しており、後半で紹介する本ほど専門的です。

『家づくり必勝法 (生活人新書)』小野信一著(2004)

住宅関連のさまざまな仕事を経験した著者が家づくりの基本的なことを易しく説明している本です。予算の考え方、ハウスメーカーと工務店と設計事務所の違い、工法別の坪単価の目安なども紹介されています。住宅性能に関する詳しい情報はありません。

こんな人におすすめ

・家づくり、土地探しを検討し始めたばかりの方
・ハウスメーカーと工務店などのどこで建てるか迷っている方

『住宅のプロが教える 失敗しない! マイホームの建て方・買い方』佐藤秀雄著(2014)

住宅設備や工務店に精通した著者による入門用の書籍です。項目別で読みやすく、お金のことから建材を選ぶポイントまで、広く浅く基本的な知識をつけるのに便利です。ちなみに私が読んだのは同著者の二昔前の本です。

こんな人におすすめ

・家づくり、土地探しを検討し始めたばかりの方
・工務店などでどのような仕様にするか悩んでいる方

『高断熱×連続暖房でつくる「超快適」住宅』さとるパパ著(2019)

自分で勧めるのもなんですが、私が書いてみた電子書籍(小冊子)です。暖かく快適な家づくりにテーマを絞り、当サイトのエッセンスを 50 ページ程度に短くまとめた内容です。Amazon プライム会員は無料で読めます。同じような内容は、「これから住宅を建てる方へ」というページからもだいたい読めます。

こんな人におすすめ

・冷え性に悩まされない住宅を建てたい方
・高断熱住宅で失敗したくない方
・そこまで詳しく勉強するつもりもない方


『絶対にしくじらないハウスメーカー選び 大手11社徹底解剖!』市村博・市村崇著(2018)

住宅を検査するインスペクターの方が書いた本です。消費者の利益を軽視するハウスメーカー側の裏事情が詳しく書かれています。「ホームインスペクターを付けないと大変なことになるよ」という宣伝意図があることは割り引いて読む必要があると思いますが、実際にハウスメーカーで家づくりをした経験からは当てはまることが多いと感じました。また、ハウスメーカーとの交渉には役立ったと思います。トラブルを回避するためにも、一読をお勧めします。わが家では結局ホームインスペクションを受けなかったため、欠陥がないことは祈るばかりです。これも、私が読んだのは同著者の一昔前の本です。

こんな人におすすめ
・ハウスメーカーでの家づくりを検討しているすべての方

『ホントは安いエコハウス』松尾和也著(2017)

パッシブハウス・ジャパンの理事を務め、高気密高断熱住宅の第一線で活躍する建築士が『日経ホームビルダー』誌で連載していたコラムをまとめた本です。高気密・高断熱住宅の快適さやエアコンなどについて、重要な視点から、わかりやすく説明されています。著者が省エネ住宅を設計する際の優先順位は「日射取得 5 割、断熱性 4 割、気密性 1 割」という考えのようです。経済的な観点からのおすすめも紹介されており、家づくりの方針を立てるのに役立ちます。コラムという性質上、高気密・高断熱住宅をつくる具体的な方法が幅広く詳細に説明されているわけではありませんが、高断熱にしてエアコンを連続運転すればいかに快適でコスパのいい住宅が手に入るかがよくわかります。

本書の一部は、次のページで読むこともできます(追記:ほぼ有料記事になってしまいましたが、概略はわかります)。

松尾和也の脱!なんちゃって省エネ住宅
世には本質から外れた「なんちゃって省エネ住宅」が少なくありません。住まい手とつくり手の双方が不幸に陥らないよう、正しい知識に基づいた家づくりが求められています。この分野で数多くの実績がある松尾設計室(兵庫県明石市)の松尾和也さんが、「なんち...

こちらの記事でも紹介しています。

著者の YouTube チャンネルも開設されたので、関心のある方は登録をお勧めします。

こんな人におすすめ
・高断熱高気密住宅にするべきか悩んでいる方
・本当に快適な家づくりとは何かについて理解を深めたい方
・高断熱住宅の暖房方式について検討している方

追記:より最近の著書の Amazon リンクも貼っておきます。

エコハウス超入門 84の法則ですぐ分かる』(2020年8月)

お金と健康で失敗しない間取りと住まい方の科学』(2022年3月)

『エコハウスのウソ 増補改訂版』前真之著(2015)

東大の建築環境の研究者による一般向けの本です。省エネで快適な住宅に関するさまざまな誤解を正すために、正確かつ豊富な情報が、とてもわかりやすくまとめられています。住宅に関するさまざまな説に振り回されないための基礎知識として、最初に目を通し、手元に置いておきたい本です。断熱、気密の必要性が深く理解できるだけでなく、採光や通風、日射熱を考慮して窓をどのように設計すればいいか、吹き抜けをどう扱えばよいのかといった点まで勉強になります。

こちらの記事でも紹介しています。

こんな人におすすめ
・科学的にエコで快適な住宅を実現する方法の基本を理解したい方
・窓や日射管理、吹き抜けの設計について悩んでいる方

追記:2020年8月に新刊『エコハウスのウソ2』が発売されました。

『最高の断熱・エコハウスをつくる方法 最新版令和の大改訂版』西方里見著(2019)

建築知識誌「日本の住宅を変えた50人」にも選出された、高気密高断熱住宅の第一線で活躍する建築士が高性能住宅について最新技術を紹介しています。専門的で素人にはやや難しいのが難点ですが、昔から多くの高気密・高断熱住宅を建ててきた経験に基づく意見は貴重です。在来木軸工法が主であり、得られる知識をハウスメーカーの家づくりに生かすことは難しい場合もありますが、それでもとても勉強になります。私が読んだのは主に旧版ですが、新版も購入したところ読みやすくなっていました。

こんな人におすすめ
・高断熱・高気密住宅の仕様や建材に関する具体的な情報を求めている方
・新住協に所属する工務店や在来工法で高断熱な家づくりを検討している方

追記:2018 年に同じ新住協の代表理事、鎌田紀彦先生による書籍も発売されました。こちらも多少難しい内容ですが、新しく、テーマごとにまとまっていて重要な考え方を理解しやすい本なのでお勧めです。
こちらの記事でも紹介しています。

住宅金融支援機構の住宅工事仕様書

設計・施工時の注意点が細かく規定されている教科書のようなものです。解説があるとはいえ、専門用語が多くとっつきにくいのが難点であり、これに記載されている方法がベストというわけではありませんが、きちんと確認したいことがある場合には信頼のおける情報源となります。細かく見ると仕様どおりになっていない現場も多く、そんなときに業者に意見する際の根拠になります。すべてに目を通す必要はなく(というか無理)、気になる部分だけを拾い読みする形でも役立ちます。

10 年くらい前の仕様書については、次のページから PDF 形式で入手することもできます。

過去の住宅工事仕様書 | 一般財団法人 住宅金融普及協会
住宅金融普及協会が平成22年度までに発行した木造住宅工事仕様書、枠組壁工法住宅工事仕様書及び鉄筋コンクリート造等住宅工事仕様書を公開しています。住宅工事仕様書は、住宅を設計・施工するために設計図面に表せない施工方法や、使用材料、仕上げ程度な...

なお、ご購入の際は、在来軸組工法の場合は「木造住宅工事仕様書」、ツーバイ工法の場合は「枠組壁工法住宅工事仕様書」を選んでください。「設計図面添付用」もありますが、こちらは解説が少ないのでご注意ください。

こんな人におすすめ
・設計図面や工事を自分でもある程度チェックしたい方
・技術に関する公的な詳細情報を調べたい方

参考になる Web サイト

参考になる Web サイトについては、こちらで紹介しています。

家づくりに役立つリンク集
高断熱・高気密、耐震性、ツーバイフォーなどに関する住宅に役立つサイトを紹介しています。
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