屋根断熱の小屋裏空間の温湿度を調べてみた【夏型結露?】

天井断熱では小屋裏(屋根裏)空間は室外の空間になり、湿気がたまらないよう小屋裏換気が必須です。一方、わが家のような屋根断熱では、小屋裏は室内空間とみなされるため、小屋裏換気は必須ではなく、わが家も換気していません。

それでも、屋根断熱でも小屋裏換気が必要だ、という意見(注)をみかけたので、小屋裏換気のないわが家の小屋裏空間の温湿度はどうなっているのかをチェックしてみることにしました。このチェックは温度差の大きい夏と冬に行うべきですが、まずは夏のデータを紹介し、夏型結露のリスクについて検討してみたいと思います。

注:屋根断熱でも小屋裏換気が必要と書かれていたのは、こちらの記事です。これを読んで、「わが家のような小屋裏でも本当は換気が必要ということ?」と疑問に思ったのですが、よく読むと、換気が必要なのは「屋根面断熱材の外側の空間」だけを指しているような気もします。断熱材の外側の通気層のことを「小屋裏」と呼んでいるのかどうか、何度読んでもよくわかりませんが、よくわからないので調べてみることにしました。
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夏の小屋裏の温湿度はどのくらいか?

屋根断熱でも小屋裏には居室からの湿気などがたまりやすいと聞きますが、実際、この空間に湿気はたまっているのでしょうか?

それは外気の絶対湿度と比較して、どのくらいなのでしょうか?

最高気温が 32℃になる 8 月末のある一日に、屋根断熱住宅の小屋裏の温湿度データを取得してみました。

使ったのは、温湿度の経時データを取得できる、SwitchBot温湿度計です。

天井点検口を開け、この温湿度計を事前に小屋裏空間の上部に設置してみました。

わが家の構造

屋根断熱なのに小屋裏空間があるのは、わが家はダクト式第一種換気を含む全館空調システムを採用しているためです。2F の天井裏には、換気と空調用のダクトがたくさん通っています(この空間に給排気口はありません)。

天井面は石膏ボードがあるだけで、気密シートや換気孔などはなく、断熱材は敷き詰められていません。気密・断熱ラインは屋根面なので、小屋裏空間はただ換気の悪い室内空間という感じです。

小屋裏の温湿度測定結果

小屋裏の温湿度と 2F居室の温湿度、外気の温湿度をそれぞれ測定してわかったことは、以下のとおりです。

  1. 小屋裏の室温は居室とほぼ同じ
  2. 小屋裏の相対湿度は居室より10%ほど高い(最大 74%)
  3. 小屋裏の絶対湿度は外気より居室空気に近い

1 についてはちょっと意外でした。わが家の屋根断熱は 140mm であり、断熱に詳しい人が推奨するレベルより低いので、夏日の屋根裏は暑くなっているに違いないと思っていたからです。わが家のような通気層の多い瓦屋根とか、屋根材の熱を伝えにくい屋根通気工法を採用していれば、断熱材は 140mm でも十分なのでしょうか?
まあ、この日は日射がそれほど強くなかったせいもあるかもしれないので、来年の初夏に改めて測定してみたいと思います(覚えていれば)。

3 については、絶対湿度の計算式で換算すると、
外気、小屋裏、居室の絶対湿度(平均)がそれぞれ、
19.2g、14.1g、12.6g/kg D.A. でした。

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夏型結露の検討(?)

わが家の小屋裏の絶対湿度を調べた結果、小屋裏は特別に湿気がたまりやすい場所ではなさそうです。少なくとも外気より湿度が高いことはなく、外気と居室の空気が混ざっている中間的な状態であると思われます。絶対湿度の差の割合から推測すると、小屋裏の空気はおそらく、約 2/3 が居室由来、残りの約 1/3 が外気由来なのでしょう。小屋裏空間の外皮の防湿・気密が完璧であれば小屋裏はもっと乾燥しそうですが、わが家はその程度でしょう。

それでも、わが家の場合、冷房のおかげで居室の絶対湿度が低いため、小屋裏の湿度(絶対湿度と相対湿度の両方)はそれほど高くならず、夏型結露の心配はなさそうです。

ただ、小屋裏空気における外気の割合がわが家で低いのは、第一種換気を採用している影響もあるかもしれません。というのは、第一種換気では室内外の圧力差がほとんど発生しないため、小屋裏にも居室の空気が移動しやすいと思われるからです。第三種換気で居室側を負圧にした場合、小屋裏の空気は居室側に引っ張られることになるため、外気が小屋裏に侵入しやすくなり、外気の割合が高くなるかもしれません。

もし小屋裏空気における外気の割合が高く、温度だけが低いとすると、相対湿度はかなり高くなります。
東京などの外気の絶対湿度は真夏に 20g/kg ほどになりますが、これに対応する露点温度は約 25 ℃です。そのため、冷房を効かせ過ぎると、一時的に相対湿度が 100% となり、小屋裏で結露が発生することもあるかもしれません。

とはいえそこまで冷房温度を下げる家庭は少ないでしょうし、結露が少量発生したとしてもほんの一時期のことなので、木材に吸収されたりして問題にはならない気がします。

ここまで書いて気がついたのですが、全館空調の家庭では、ダクト下部に水滴が垂れた跡が残っていることがあるそうです。これは、冷房空気を通すダクトの温度が低いためにダクト表面で結露が発生した結果なのかもしれません。この現象は、常に冷房を入れているわが家では発生していませんが、ふだん冷房をあまり使わずに居室や小屋裏の湿度が高い状態で、一気に冷やそうとすると起こるのではないでしょうか。

そういうわけで、総合的には、屋根断熱の住宅における夏の小屋裏の湿度はそれほど心配する必要はない、と思いました(屋根断熱の外側と屋根材の間の湿気については屋根材によっては注意が必要と思います)。

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