電気代が高いので除湿機の節電方法を突き詰めてみた | さとるパパの住宅論

電気代が高いので除湿機の節電方法を突き詰めてみた

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わが家では洗濯物の乾燥に除湿機を使用しています。除湿機を使用しないでも乾かすことは可能ですが、干せる場所が限られているため、洗濯物の半分ほどを除湿機で乾かしている状況です。

除湿機の問題は、消費電力が大きいことです。わが家の場合、ひと月の消費電力量は、空調機に次いで大きい家電となっています。

電気料金の高い昨今、消費電力は悩みの種です。しかし、消費電力が大きいということは、除湿機の消費電力を抑えることができれば、大きな節電効果が期待できるということでもあります。

そこで、除湿機の消費電力を抑える方法について、いろいろ測定しつつ検討してみました。

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除湿機以外の方法を検討する

以前、「消費電力あたりの除湿量は何が一番優れているのだろう」と疑問に思い、調査したことがあります。

参考 除湿能力・コストの比較【エアコン、除湿機、熱交換換気、エコカラット、デシカ】

その結果、除湿機は効率的ではなく、ヒートポンプのエアコンが優秀であるということが判明しました。

閉め切ることができる部屋では、エアコンを使用して洗濯物を乾かす方法が効率的になる可能性があります。
運転モードに悩みますが、その部屋に滞在しないなら、寒ければ暖房、暑ければ弱冷房除湿のどちらかでいけます(滞在する部屋であれば、梅雨などは温度を下げない再熱除湿が必要になり、やや効率が落ちます)。

とはいえ、わが家の場合は全館空調でルームエアコンがないため、これができません。洗濯物を乾かすために家全体の除湿を徹底するのでは、さすがに非効率でしょう。

なるべく自然の力を利用しつつ洗濯物を乾かす方法については、以下の記事で検討しています。

参考 部屋干しで洗濯物を臭わず早く乾かす3つのポイント

これらの方法で乾燥できない場合には、やはり除湿機の出番です。ドラム式洗濯乾燥機とか、ガス衣類乾燥機、浴室乾燥機などの選択肢もありますが、これらは消費電力が大きかったり、私の好みでなかったりするので、以降では、除湿機に絞った節電方法について検討します。

除湿機のフィルタ掃除で節電?【検証】

エアコンなどではよく、フィルタを掃除すると省エネになるといわれます。
除湿機もフィルタを通して風を送る点は同じなので、フィルタをきちんと掃除すれば節電になりそうです。

わが家の除湿機は掃除をサボっていたため、フィルタにはちゃんとホコリが詰まっています。
ちょうどよいので、手持ちのワットモニターを使い、掃除前後の消費電力を比較してみました。

汚くてすみませんが、次の画像は、右半分だけ掃除したフィルタの状態です。

掃除前のフィルタと掃除後のフィルタでそれぞれ 8 時間ほど運転してみたところ、消費電力の平均は、掃除前が 171W、掃除後が169W でした。

効果は一応ありましたが、微妙です。。

ちなみに、使用したワットモニターはこちらです↓

運転時間を最小限にする

エアコンと違って、除湿機の消費電力はほぼ一定です。
つまり、消費電力量は運転時間に比例するので、節電のためには、洗濯物が乾いたらすぐに運転を停止することが重要です。

なんとなく 12 時間くらい連続運転していたのを 8 時間で停止するようにすれば、3割以上の節電になります。

わが家の除湿機の場合、タイマー機能があるので、4時間や8時間で止めることができます。でも、乾燥までに必要な時間は洗濯物の量によっても変わるので、乾く前に止まってしまってもイヤです。そのため、タイマー機能は使用していませんでした。

次に、洗濯物を干して除湿機を付けた洗面所の温湿度の推移をSwitchBot温湿度計(参考記事)で測定したデータを示します。

ある程度高断熱な狭い空間だと、170W 程度の熱でも室温が上がることがわかります(他の部屋の室温は一定です)。

湿度は運転 5 時間ほど(14 時時過ぎ)であまり下がらなくなっています。洗濯物が乾き、他の部屋からの流入水分量と除湿量が平衡状態になっているのかと思いきや、温度は上がっているので絶対湿度は下がっている(=除湿できている)状態です。

洗濯物に触れると、この 14 時の時点では洗濯物は乾き切っておらず、すべて乾いたのは 16 時頃でした(除湿量は約 1.5L でした)。

2日ほどデータをとってみたところ、わが家の場合、相対湿度 48%以下になった時点で洗濯物がほぼ乾いていました。

このことから、湿度 48%以下になったタイミングで自動的にオフにすることができれば、無駄な運転時間をなくし、何割かの節電が可能になりそうです。しかし、多くの除湿機には、一定湿度に達すると自動オフにする機能はあっても、微調整ができません。

これは思い付いただけで実際に試したわけではありませんが、SwitchBot の温湿度計とハブミニ、そして以下のスマートプラグを使用すれば、設定した湿度以下になったときに電源をオフにすることができそうです。

これなら省エネになりそう、と夢想しつつ、ただ単に手動で早めに止めようと思いました。

消費電力あたりの除湿能力が高い機種を選ぶ

除湿機で節電するには、除湿機選びも非常に重要です。

除湿機のスペックを見ると、消費電力や1日の除湿量、電気代の目安などが書かれていますが、私が特に重視するのは、除湿効率(消費電力あたりの除湿量)です。

いくら消費電力が小さくても除湿量が少ないと長時間の運転が必要になってしまうし、除湿量が多くても消費電力が大きすぎると省エネにはならないからです。

この消費電力あたりの除湿量はスペック表に載っていないので、自分で計算する必要があります。といっても、1日の除湿量を 24 時間で割って、それを消費電力で割るだけです。

売れ筋の除湿機を4つ選んで比較してみたところ、以下のようになりました。

消費電力W(50Hz) 除湿能力[mL/h] 除湿効率[mL/W] タンク容量 参考価格
コロナ社製品 160 233 1.46 3.5L ¥19,480
アイリスオーヤマ社製品 162 229 1.41 2.5L ¥14,500
シャープ社製品 175 263 1.50 2.5L ¥19,800
Panasonic社製品 295 225 0.76 2.0L ¥26,500

Panasonicの除湿機の除湿効率が低いのは、他がコンプレッサー式であるのに対し、Panasonicの除湿機だけデシカント式だからです。コンプレッサー式はややうるさいという欠点があり、デシカント式の静かさはメリットではありますが、節電のためにはお勧めできません。

上記の表を見ると、シャープの除湿機は優秀です。
同じ除湿量を実現するために必要な消費電力量は、アイリスオーヤマ社のとある除湿機より 6% 少なく、Panasonic 社製品の約半分になります。

ちなみに私はタンク容量も重視するため、コロナ社の除湿機を使っています。消費電力が 160W と書かれているのにワットチェッカーで約 170W あったのが気になるところですが、古いワットチェッカーを信頼できるかは微妙なので何とも言えません。

今思うと、シャープの除湿機にすればよかったとも思います。早く乾いたほうがいいし、タンクは 2.5L で十分だからです。実際の除湿量はカタログ値より少なく(測定条件の違いによる)、実測ではコロナの除湿機で平均 180mL/h 程度だったので、タンクがいっぱいになってしまうことは滅多にありません。

1日8時間 × 30日使用する場合、一カ月の電気代は 35円/kWh なら 1,400 円前後となる計算です。
ひと昔前の除湿機はこれらよりも除湿効率が低いため、除湿効率の高い除湿機に買い換えると多少は節電できるかもしれません。

コメント

  1. FIT より:

    こんにちは!

    私の家では3畳程のランドリールームに三菱製の除湿器(0.75L/H・400W)を使っており、普通の洗濯機2回分なら4時間程で湿度50%を切るので(サーキュレーターも同時使用)結構早く乾きます。タンクに3~4Lくらいの水がたまってますね。ただ、音が大きいのと電気代も外干しのように無料ではないので、除湿器を使うのは冬と花粉の春と雨の日にしています。それ以外の日はランドリールームにある2箇所の窓を開けて通風&サーキュレーターで乾かしてます。

    • さとるパパ より:

      コメントありがとうございます。
      それほど強力な除湿機もあるのですね。

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