理想の住宅性能・仕様を考える

「大地震が起きてもそのまま快適に住み続けることができ、冷暖房費がかからない住宅」
このテーマで私が考える理想の住宅の仕様について考えてみました。さまざまな費用も考慮に入れています。残念なことに、三井ホームで建てたわが家の仕様とはだいぶ異なります。

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断熱性能:1.4 前後

部屋中の温度差が少ないという条件は欠かせないので、「関東以西の温暖地における理想の Q 値、UA 値」で述べたように、Q 値 1.6 は最低ラインだと思っています。初期コストと長期の維持費用の合計が安くなるのは Q 値 1.6 あたりですが、光熱費のかからないエコ住宅にするには Q 値 1 台前半が理想です。

参考 トータルコストが最小になる断熱性能とは

気密性能:1.0 以下

断熱性能を確保することを考えると、C 値 1.0 以下は最低条件にしたいくらいです。ここの意識が低いハウスメーカーで高気密を目指すことは難しいので、対応できるところが限られてしまうの難点ですが。。。

参考 高気密・高断熱住宅に関するまとめ

工法:木造枠組壁工法(ツーバイシックス工法)

高い耐震性と断熱性を低コストで実現できるのは、やはりこの工法だと思います。

参考 ツーバイシックス工法のまとめ

ただし、ただでさえ対応する建築会社が多くないのに、高気密対応となるとかなり限定されてしまうのが難点です。

次点としては、金物を使用した在来木造軸組工法を選びます。ただし、高い耐震性を確保するため、筋かいではなく構造用合板などの面材を使用して耐震等級 3 を確保し、制震装置を付けたいと思います。

外断熱や基礎断熱はコストやその他のデメリットを考えると必要性は高くないと思っています。遮熱工法も不要です。

鉄骨工法を除外したのは、高い断熱性能と気密性能を実現しにくいからです。鉄筋コンクリートもまた、費用が高すぎます。

窓:Low-Eトリプルガラスまたは真空トリプルガラス

窓を小さくしないでも Q 値 1 台前半を実現するには、多少高くてもトリプルガラスが必要です。結露や温度差の問題がほとんどなくなるのも大きなメリットです。価格差が小さくなれば、是非採用したい窓です。

次点として、Low-E ペアガラスでも良いのですが、ペアガラスといっても性能はピンキリなので、樹脂サッシ(樹脂スペーサー仕様)などの最高レベルのものが望ましいでしょう。

それでも、Q 値 1 台前半は難しいかもしれません。南面に高遮熱タイプではなく日射熱取得タイプのLow-Eガラスを採用し、冬季に日射熱を取り入れて省エネ型の高断熱住宅を目指すなら、Q 値が悪化してもペアガラスで良いと思っています。

壁の断熱材:グラスウールまたはロックウール140mm

十分な壁の厚みを確保できるツーバイシックス工法ならば、外断熱のない、充填断熱のみで十分だと思っています。木造軸組工法なら、多少高くても発泡系プラスチックの断熱材を選びます

追記:発泡プラスチック系断熱材は高気密を実現しやすい点が羨ましくも感じますが、耐火性能などのデメリットがあること、窓や換気でコスパよく熱損失を抑えられるようになってきたことを考えると、やっぱり充填断熱がよいと思うようになりました。グラスウールなどの繊維系断熱材を使用しても高気密を実現できる住宅会社となると、結構限られてしまうのですが。。

換気システム:第一種換気システム(全熱交換型)

消費電力が35W程度で済むならば、これを選びます。第一種換気にさまざまな問題があることは指摘してきましたが、省エネであるならば魅力はあります(大手ハウスメーカーで採用されている第一種換気システムは概ね電力食いのようです)。温暖地では暖房費の節約効果はあまり期待できませんが、高温多湿な冷房期に湿度を抑えることができるのは大きなメリットです。ただし、換気の量や計画には注意が必要です。

次点として、第三種換気システムでも構わないとも思っています。初期費用と維持費用がかからず、メンテナンスが単純なこともやっぱり魅力的です。ただし、高い気密性を確保できることが前提です。

参考 第一種換気と第三種換気

外壁:タイル張り

数十年というスパンで見ると、外壁塗装に一番お金がかかります。外観に好き嫌いがあり、コーキングの補修は必要ですが、トータルで見れば維持費が安く済むタイル張りは魅力的です。ただし、タイルが地震で損傷しないように、高い耐震性を確保できることが前提です。

屋根:瓦

スレートには寿命があり、塗装にも足場が必要になるので、意外と費用がかかります。せっかく外壁でタイルを採用していても、屋根のために足場が必要になるのであれば、あまり節約になりません。ガルバリウムも人気ですが、30年程度で寿命が来ます。長期で考えるとなると、陶器瓦が魅力的です(ルーフィングも長寿命のものを採用することをお忘れなく)。

ただし欠点もあり、熊本地震で瓦屋根の住宅が多く倒壊していたように、瓦屋根は重いために耐震性が落ちます。枠組壁工法なら問題ないと思いますが、木造軸組工法であればその他の面で高い耐震性を目指す必要があると思います。

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