当サイトでは住宅についていろいろ述べていますが、個人的には最大の問題が解けていません。
それは、結局のところ、どういう住宅がお勧めなのか、という問題です。さまざまな住宅の問題やメリット・デメリットはある程度把握していても、限られた予算で、日本全国どこでも建てられる理想の住宅のカタチを聞かれると、具体的に答えることができないのです。
お金のことを気にしなければ、トリプルガラスや全館空調、第一種換気などはお勧めできます。が、そのメリットが費用に見合うかどうかを考えると、万人に勧めることはできません。
トリプルガラスや全館空調がお勧めなのは、家中の温度差を小さくすることにより、非常に快適な住生活が実現できるからです。
これらの方法で温度差の小さい住宅を実現できるハウスメーカーには、一条工務店、スウェーデンハウス、三井ホームなどがあり、その快適な住み心地は住人のブログなどをチェックすれば確認することができます。
ただし、これらのハウスメーカーには、費用が高いという大きな問題があります。初期費用のみならず、ランニングコストまで高いことも多くあります。
理想的な方法?
トータルコストが一番安くなる断熱性能は、HEAT20 の G2 レベルと考えられます。すなわち、温暖地なら UA 値で 0.46、Q 値で 1.6 あたりの断熱性能です。
木造住宅でこのレベルを実現するのにトリプルガラスは必須ではなく、APW330 やサーモス X などの高性能ペアガラスでも十分可能です。
これで少数のエアコンを連続運転し、家中が暖かい住宅を実現できるなら、低コストで快適になるので理想的です。
このレベルの断熱性能を実現する方法はたくさんあり、エアコンという一般的な機器を使うだけなので、どの住宅会社で住宅を建てるにしても、断熱リフォームを行うにしても、ハードルはそれほど高くありません。
しかし、高性能ペアガラスで少数のエアコンを連続運転する方法には、大きな問題があります。
実際の住み心地がわからないので、自信をもって勧めることができないのです。このような仕様を勧めているハウスメーカーはなく、実践している住人の声が目立ちません。高性能ペアガラスが普及してきたのが最近のことで、エアコンの連続運転が一般的ではないから、そういうことをしている人が少ないのかもしれません。あるいは、何かしら問題があるせいで普及していないのかもしれません。
わが家は高性能ペアガラスで全館空調を採用していますが、全館空調を採用しなかったらどうなっていたのか、将来的にエアコンに置き換えたらどうなるのかは、とても気になるところです。
想像では、以下のような問題があるような気がしています。
・中央に吹き抜け空間をつくって各部屋につながる間取りにしないと温度差ができてしまうのではないか(一般的な間取りでは難しい?)
・窓の大きい個室で室内ドアを閉めっぱなしにしたら少し寒いのではないか(プライバシー確保が難しい?)
・第三種換気で換気が機能していると少し寒いのではないか
これらは程度の問題なので、それが受け入れられるレベルなのかどうか、結局各部屋にエアコンを設置することになるのかどうかは、実際に暮らしている人の声を聞かないことにはわかりません。結局、少数のエアコンを連続運転するにはトリプルガラスがいい、という結論になるかもしれません。
事例紹介
ここでは、実際にそういうことをしている住人の方にアンケートをお願いしたので、その結果を共有したいと思います。
当ページで募集したところ、有志の方々が無償でご協力くださったので、以下にご紹介させていただきます(受付順)。
一般的な間取りで樹脂サッシを採用した A さん邸のケース
最初にご紹介するのは、特に高気密高断熱や全館暖房を標準仕様としていない工務店で高気密高断熱住宅を実現し、全館暖房を実践されている A さんの事例です。
アンケート結果は以下のとおりです。
住宅について
立地:関東南部(H25省エネ基準6地域)
延床面積:127 ㎡(38.5坪)
断熱性能:UA値0.43程度 在来工法
窓:YKK APW330 アルゴンガス(準防火地域の為アルミスペーサー仕様と樹脂スペーサー仕様が両存)
壁:セルロースファイバー105ミリ
気密性能:C値0.9(中間検査) 0.6(完成時)
換気システム:パナソニック製第一種換気(DCモーター全熱交換)、ダクト有(1・2階 計2台)
形状:ほぼ総2階(玄関・バルコニーで多少出こみ凹みあり)
吹き抜け:リビングに約 4 畳分(2階の吹き抜けと繋がっている部分はFIXの為、空気の循環無し)
階段:リビング階段ではなく玄関側にある階段
間取り:全館暖房を前提には設計してないです。(全館暖房風にはするつもりでしたがあくまで間取りはエアコンの風等を考えるより普段の使い勝手を優先して設計してます)
エアコンの台数、設置場所について
エアコンの台数 3台
25畳のLDK(6.3K)、主寝室(2.2K)、子供部屋(2.5K)
24時間暖房はリビングにあるエアコンのみで全館空調風にしてあります。
(子供部屋は平日ほぼ使用してない為ドア締め切り)
(夜寝る際はまだ子供も小さく主寝室で全員3人で寝ており、夜間ドア締め切りの為20-22度設定で就寝時2.2Kエアコン使用しています。)
シーリングファンは吹き抜け部にあります。
冬の家の中の温度差について
環境:共働きで日中は家に誰もいない状態です。
リビングエアコンを使用して24時間暖房していると1Fはリビングから玄関までおよそ1度以内の温度差です。
参考までに(今家にいない為確認できないのですが確かエアコン設定温度は22度のはずです。
1/10 0:00 1Fリビング21.7度 湿度40% 玄関21.1度 湿度42%
1/10 11:50 1Fリビング20.8度 湿度41% 玄関20.1度 湿度43%(過去の履歴を見ているとリビングで21度を切る事があまりないので妻が設定温度いじった可能性もあり??))
2Fはリビング階段でなくドア開けて空気循環させてるだけなのでもう少し差があります。ドアを開けている部屋が21度前後の際ドアを締め切っている部屋では17度台でしたのでおよそ4度ほど差があるようです。
寝室の暖房はつけていてもあまり稼働してないように感じますし、個人的にはつけなくても問題ない気がしますが妻が寒がりなのと子供が何度かけても布団をはいでしまうので室温を安定させる為にも睡眠時使用しております。
暖房期の電気代について
リビングエアコンは1月のここまでの推移を見ているとおよそ250円前後/日といった感じです。
なので月換算およそ7-8000円位に収まるのではないかと思われます。
夏の冷房状況について
まだ未使用です。
(さとるパパ注)今後、続報を頂ければ掲載させていただきます。
ペアガラスでのエアコン連続運転についての感想など
今まで実家等ペアガラスの家に住んだ事が無かったので非常に快適ではあります。
家に帰ってきた時に玄関から暖かいですし基本的にどこにいても寒っ!!って思うような所なく遊びに来てくれた方からも暖かいと好評です。
が準防火地域でしかも勉強した頃にはもう変更難しかったのでどちらにしろ難しいですが金額次第ではAPW430等トリプルガラスを体験してみたかった気はします。
ペアガラスのお勧め度は一度住んでしまえば元のガラスには戻れないと思いますがサーモスXを除くアルミ樹脂複合窓等は住んだことがないので人によっては予算・価格によっては難しい部分もあるかもしれませんが建売を購入している友人宅等だとかなり結露してるので(窓の種類はわからないですが建売ですし恐らくアルミ樹脂複合かと)。
補助暖房(床暖房)は使用したことがないので分かりませんがイニシャル・ランニングコスト・故障を無視すれば足元から温まりますしあるに越したことはないと思いますが現状コストをかけてまでの必要性は感じないです。
若干気になる部分は主寝室は掃き出し窓と引き違い窓があるので部屋単位でみた場合断熱性能は低いのもあるかと思いますが掃き出し窓側に頭くるように寝て窓側に手をのばすと気持ちコールドドラフトがあるかと思います。
といっても今までの家からみればほぼ気にならないレベルではあります。
個別空調の場合、ドア閉め切るとかなり温度差広がります。アンダーカットからの空気だけではかなり無理があります。(それでも真冬にドアをしめて17度あれば及第点かなとも思いますが。。)
今のところ結露も浴室を除けばガラス部に少量の結露が2度ほど見つかった程度でほぼなくその面でも上を見ればトリプルや樹脂スペーサーだったらそれすらないのかなと思ったりもしますが出来るレベルの高性能窓にした現状満足しております。
工務店と打ち合わせし始めたころは断熱等の知識について全くの無知の状態で初めてこちらのサイトやその他色々と調べて高断熱高気密の家を建てたいと思ったころには既に変更出来ない場所等もありましたが今の住み心地を経験すると以前の住宅に住むのは辛いと感じてしまうほどです。
————
以上、A さんからのご回答でした。ご協力ありがとうございました。
外断熱、基礎断熱工法の nao2 さん邸のケース
外断熱工法を得意としている関西の小林住宅で建てられた nao2 さん邸は、窓はサーモスII-H でも高い断熱・気密性能を実現されています。ブログを書かれているので、詳細は次のサイトをご覧ください。

アンケート結果は以下のとおりです(一部、こちらで記事へのリンクを貼りました)。
住宅について
地域:兵庫県南東部
床面積:1F 17坪、2F 14 坪の計 31 坪
(加えて、2F に 6 畳のロフト、リビングに4.5畳の吹き抜けあり)
断熱・気密仕様:UA値0.41、小林住宅で建築(在来工法・外断熱・W断熱)
窓は全てサーモスⅡーH(アルゴンガス)、C値0.27
換気のタイプ:マーベックス社製「澄家」DC-S(第1種換気システム)、給気はほぼダクトレス、排気は全てダクト経由
間取り:全館1~2台のエアコン暖房を前提に設計、リビングの吹き抜けは開口しているため2Fホールには壁がありません。階段は玄関上がったあたりから昇降します。1Fは洗面所とバスルームを除いて扉はありません。
エアコンの台数、設置場所について
1Fリビングのメインエアコン(14畳用)1台だけで全館暖房。本年12月からこのエアコンを24時間連続稼働(快適自動設定=23℃)
シーリングファンは設置せず。
2Fホールに8畳用、2F和室に10畳用エアコンはありますが冬場は一度も使用したことはありません。
冬の家の中の温度差について
一番寒い場所は2F和室(リビングから一番遠い部屋)
和室の室温は21℃程度で1Fリビングとの温度差は2~3℃程度です。日頃
はこの和室で就寝していますが、部屋に入った時の体感も含めて特に寒いという印象
はないです。
暖房期の電気代について
HEMSによるとエアコンのみの使用電力は187KWh(平成30年12月1日~12月31日)


夏の冷房状況について
2Fホールエアコンを24時間連続稼働をベース。
それでも暑いと感じたときは1Fリビングエアコンを間欠稼働。
就寝時はリビングエアコンを止め、2F和室エアコンを稼働。


ペアガラスでのエアコン連続運転についての感想など
12月から24時間連続稼働を始めた当初はあまり感じませんでしたが、寒くなるにつれ、エアコンの24時間連続稼働は体感的にもとても快適だと実感できるようになりました(昨年冬は間欠運転)。床や壁の輻射熱と、窓もカーテン類を閉じれば20℃以上の表面温度があるためとても快適です。(ただし、2Fのカーテン類の使用には結露への一定の配慮や工夫が必要です。)
各部屋の室温差は最大でも2~3℃程度に収まっており、体感的には十分快適です。室内の温度は1月の今の時期でもリビングで23~24℃で、コールドドラフトのような不快感は感じられません。温度測定の詳細についてはブログにて公開しております。


床は「基礎断熱」なので、極端な言い方になりますが「床が冷たくない」という感覚で、より快適で温かい床を求めるなら床暖房や床下エアコンという選択になるかと思います。
総合的にお勧めかできるかどうかについては、我が家では、日射取得、日射遮蔽、窓の方角や大きさや種類、軒を設けるなどの間取りの工夫、さらにシェードやカーテン類などの窓周りの工夫を組み合わせることで、快適な生活を送ることができています。このあたりのことについては私のブログ記事でたくさん取り上げていますし、光熱費や温度測定などのデータもたくさん公開しています。
こうすればよかったと思うことは、個人的にはさらに快適性を追求したいので、床下エアコンは目指してみたいと考えています。コスパが悪いと判断して採用は見送ったのですが、もしコスパで見合うならさらに高性能な窓に樹脂サッシがよかったのかなと思いますが、どれくらい体感が変わってくるのか想像もできないので、こうすればよかったというレベルではないかもしれないです。
その他伝えたいことは、主観的ではありますが、とても快適な温熱環境で暮らせているということです。しかし、このように言っている一方で私が一番わからないことは客観的にどうなのかということ、つまり、他の条件で居住されている方と比べたことがないため、我が家が果たして客観的にお勧めできるかはわからないです。
————
以上、nao2 さんからのご回答でした。ご協力ありがとうございました。
テクノストラクチャー工法、樹脂サッシのフミさん邸のケース
最後にご紹介するのは、オール樹脂サッシの APW330 を採用し、Panasonicテクノストラクチャー工法の工務店で高断熱住宅を建てられたフミさんのケースです。ブログを書かれているので、詳細は次のサイトをご覧ください。

アンケート結果は以下のとおりです(一部、こちらで記事へのリンクを貼りました)。
住宅について
立地は南面はある程度開けており日射取得はある程度あります。
場所は愛媛の東の端の方の沿岸部
性能に関してはこちらを読んでください

吹き抜けなどはありません。
延床面積:約123㎡
ガラスAPW330Ar+樹脂スペーサー
BELSによるとUA値0.584
エアコンの台数、設置場所について
一階と二階のエアコン1台づつ
一階の場所についてはこちらを読んでください

二階の場所は階段登ってすぐの天井付近
冬の家の中の温度差について
一階はほぼ温度差はなく22℃~22.5℃
二階の寝室は18.5℃~20℃

暖房期の電気代について
一階のリビングのエアコンの24時間連続稼働で全館暖房ふう
HEMSではエアコンの電気代は2018年1月は約250kWhで5192円、トータルの電気使用量は515kWhで電気代は11976円
詳しくはこちらを読んでください



夏の冷房状況について
二階のエアコンを24時間連続稼働で全館暖房ふう
2018年7月のHEMSから見る電気代はこちらを読んでください

8月はこちらを読んでください


ペアガラスでのエアコン連続運転についての感想など
・思ったより電気代はかからない

・夏場は本当に快適です
・冬場については加湿器を可動させないと乾燥しすぎる
・湿度を上げすぎると結露が発生する
・若干床が寒いと感じることがある
————
以上、フミさんからのご回答でした。ご協力ありがとうございました。
感想
3 つのケースは断熱仕様、間取りなどが三者三様のため、違いや共通点に注意して読むと非常に参考になります。
実践されている方々の話を読んでまず思ったのは、一条工務店のような超高断熱住宅でなくてもエアコンによる全館(冷)暖房は十分可能で、コストをかけなくても十分快適な生活を送れるのだな、ということでした。また、全館暖房はともかく全館冷房までやる人は少ないのではないかと思っていましたが、快適だからするのだな、と。たしかに、私としても、いつでも蒸し暑さがない 24時間冷房は快適なので止められません。
今回の結果を受けて、このような住宅はやはり魅力的だ、との思いが強くなりました。何か特別な設備があるわけでもなく、住宅会社にとっては宣伝力に欠ける住宅仕様ではありますが、経済性と快適性を両立でき、メンテナンスや更新も容易だなんて、住む人にとってはかなり有望な選択肢になるのではないでしょうか。
ただし注意も必要です。よく見ると、このような取り組みをなさっている方々はみな研究熱心であり、随所にこだわりが感じられます。温度差が小さい快適な住宅にするためには、それらの細かい注意点がカギになっている可能性があります。同程度の断熱性能でも、安直にエアコンを付けるだけでは同じ快適さは得られないかもしれません。
住宅の温度差については、一条工務店レベルの高断熱住宅と比べると、少しはあるように思います。わが家も同様の断熱性能なのでわかるのですが、2~3 度の温度差は、昔の木造住宅の住み心地と比べれば圧倒的に快適ですが、温度差の小さい住宅に慣れていると、体感できて、微妙な不快感を感じる温度差でもあります(ただし寝室の温度は低いほうが快適です)。住んでみて温度差が気になるところには後から個別にエアコンや補助暖房を追加することもできますが、最初からその必要もないような住宅にするには、施主と住宅会社とで知恵を出して工夫する必要がありそうです。住宅の温度差を小さくするポイントについては、当サイトでもそのうちまとめてみたいと思っています(追記:「断熱仕様を変えずに家中の温度差を小さくする方法」)。
なお、この記事で紹介できる事例には限りがありますが、コメント欄は常に開いております(承認制ですが)。ブログをお持ちの方は URL を貼っていただいて構いませんので、同様の住宅にお住まいの方のご感想などはいつでも大歓迎です。よろしくお願いします。
コメント
ブログを拝見させていただいております、あるぱかと申します。
初めてコメントさせていただきます。
我が家の仕様がアンケート事例の方々の仕様に近いので参考になれば嬉しいです。
耐震性を重視していたビルダーで気密性に力を入れ始めた頃に建てた住宅です。
住宅について
立地:関東南部(H25省エネ基準6地域)
延床面積:103 ㎡
断熱性能:UA値0.59
構造:パナソニック テクノストラクチャー 耐震等級3
窓:YKK APW330 空気 樹脂スペーサー仕様
壁:発泡ウレタン(105mm)
気密性能:C値0.27(中間検査のみ)
換気システム:第三種ですが、冬は冷たい空気が入って来るので給気口は閉じて、メインエアコンの給気機能を利用しています。
形状:1Fに下屋として4.5畳ほど出ている以外は総二階です。
吹き抜け:なし。南に隣家があるため、冬季の昼間の1Fは日射取得できず、2Fのみ日射取得できるような立地です。吹き抜けを設けて2階の暖かい空気や光を一階まで届けられればをよかったかなと思います。
階段:リビング階段
間取り:全館冷暖房を知らなかったので、住み始めてから、2階のエアコン配置や間取りには後悔。
エアコンの台数、設置場所について
エアコンの台数 4台
1F:18.5畳のLDK(5K メイン)、客間(2.2K 未使用)、2F:主寝室(3.5K サブ)、子供部屋(2.2K サブ)
冬場:1FのLDKにあるエアコンを快適エコ自動+1度設定で24時間稼働。(23-21度で調整されています。)
1F客間(北側)のドアは閉め、冷暗所として使用(冬場は15℃くらい)
2F子供部屋×2(北側)は平日ほぼ使用してないのですがドア開放(20℃くらい)
夜寝る際は2F主寝室(南側)で子供2人を含めた家族4人全員で寝ておりドア開放(23‐20℃くらい)
シーリングファンは階段天井にあります。
冬の家の中の温度差について
環境:専業主婦なのでほぼ常に誰かがいる状態。
LDKエアコンを使用して24時間暖房していると1Fはリビングから水回りまで、およそ1度以内の温度差です。玄関ホールはドアで仕切っていますので、LDKに比べ8℃程度低い15℃くらいです。
寝室の暖房はつけなくても問題ない気がしますが、4人分の呼気で湿度が70%くらいになり結露がガラスとフレーム下部に発生します。
枠まで垂れることはなく、日がでれば、昼前には乾いてしまうのですが、窓仕様はもう一段あげておきたかったと思います。窓を選ぶ際には、一般向けの商品カタログよりも業務用のカタログのほうが性能と価格差が分かりやすく記載されていて、無駄な検討と見積を取らなくてすみそうです。
暖房期の電気代について
LDKエアコンは12月6000円、1月5700円、200円弱/日といった感じで、およそ6000円位に収まってます。2月9日は雪が降り、1日中気温は0度近辺でした。設定温度を1度上げましたので、エアコンの電気代は330円/日になってしまいました。
夏の冷房状況について
1FのLDKエアコンをメインとして5:30-23:00の運転。就寝時は2Fのエアコンを21:00-6:00で使用していました。昼間は2Fにあまり用がないのでエアコンは使用せず、寝る前に入れる運用でした。
8月の電気代は1FのLDKエアコンで4000円、2Fのエアコンで2000円程度でした。間欠運転となってしまったためか、1Fと2Fのエアコンで6000円となっており、12月の暖房と比べても高めの料金なので、今年の夏は階段のシーリングファンの風向を下向きにし、2Fのエアコンのみを24時間連続運転してみようと思います。
ペアガラスでのエアコン連続運転についての感想など
居住スペースが適温なのは快適です。ただ、ペアガラスにガスが入っていない仕様になってしまったのが心残りです。トリプルガラスを採用できていれば、結露を抑えてもっと快適にできたのだろうという後悔がある一方で、コスト面では納得もしています。(値差が小さいのでガス入りにはすべきだったのですが)
主寝室は引き違い窓が南と西の2か所あるのですが、住んでみると南の1か所で十分だったかなと思います。また、冬は日がよく入り一番暖かい部屋になりますので、室温の均一化のため主寝室と階段ホールをつなぐ室内窓を設けておけばよかったと思います。
お世話になったビルダーは現在ではC値で0.1を出すほどになり、トリプルガラスをはじめとした断熱性や冬季の日射取得を考慮した設計にも力をいれているので、建てる時期を間違ったかなと思うほどです。先日拝見した新モデルハウスではエアコンをつけっぱなしではあったのですが、室温がキープできるためか昼間はほぼ動いていない様子でした。冬季は1F階段ホールのエアコンを稼働、夏季は3F階段ホールのエアコンを稼働させるとのこと。
コメントありがとうございます。(見出しのみ太字に編集させていただきました)
玄関ホールなど一部を仕切って連続運転という方法も可能と知り、興味深く読ませていただきました。
トリプルガラスなど、もっと上があることを考えると悔しさもありますが、高いし住んでみないとわからないことも多いので悩むところです。今後建てる方のためになる貴重な情報をご提供いただき、ありがとうございました。