共働きで日中不在の住宅に全館空調(連続運転)はもったいない?

全館空調やエアコンを24時間連続で運転するとなると、気になるのは電気代です。特に、共働きで日中だれもいないのに空調をつけっぱなしにするのはもったいないような気がして、なかなか抵抗があるものです。

しかし、実際の消費電力のデータを見ると、日中不在にする家庭でもこうした心配は無用であることがわかるかもしれません。

※本記事では、ある程度高断熱な住宅を想定しています。断熱について詳しくは、「全館空調に高断熱が必要な理由」をご覧ください。

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暖房は連続運転でも日中の消費電力は少ない

以下のグラフは、暖房期におけるわが家の全館空調の消費電力量(オレンジ、右目盛)と、室温と外気温との温度差(グレー、左目盛)を示したものです。

これを見ると、日中の時間帯はそもそも暖房にあまり電気を使用していないことがわかります。

冬の日中は気温が上がって日射熱も入るので、暖房があまり必要ないのです。

わが家は日当たりは良好ですが南面の窓は多くなく、日射遮熱型の Low-E ペアガラスを採用しています。南面の窓面積が大きかったり、日射熱取得型の Low-E ガラスを採用している住宅では、日中は無暖房でよいどころか、場合によっては暑くなりすぎる心配もあるほどです(参考記事:冬に日射熱でオーバーヒートしないかチェックする方法)。

このような場合、日中の暖房は切っていてもいいくらいです。ただ、寒くなってから思い出したようにオンにする運用では床面などに温度差が発生してしまうので、快適さを求めるには温度が下がる前にスイッチを入れておく必要があります。これは実際にはやや面倒で、タイマースケジュール運転機能でもないと忘れてしまいがちです。

上のグラフでは朝の 5 時~と夜 20 時に消費電力が上がっていますが、これは設定温度を 1 ℃ 上げたためです。仮にそれまで完全オフにしていて暖房を急に付けたとしたら、消費電力の跳ね上がりはもっと顕著になるでしょうし、床面と室温の温度差が大きくなり、体感温度が悪化するはずです(参考:室内の体感温度)。

総消費電力量がそれほど変わらないのであれば、日中の暖房をあまり必要としない時間にオフにする必要性は小さいのではないでしょうか。オフにしない運用には、住宅内の温度差を小さくし、体感温度を上げる効果もあります。節電したいのであれば、設定温度を少しだけ低くしておくくらいがお勧めです。

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冷房は連続運転でピーク時の消費電力を抑えられる

冷房期の事情はまた少し異なります。まずは、夏の猛暑日におけるわが家の全館空調の消費電力を見てみましょう。

連続冷房で多くの電力を必要とする時間帯は、昼過ぎから夜までです。日射熱は西日が入る 16 時頃にピークを迎え、内部発熱は夕食の時間に最大になります。冷房の消費電力も、それに合わせて増減しています。

仮に日中の不在時にエアコンをオフにし、夕方 16 時に付けるとするとどうなるでしょうか。これは試していませんが、冷房負荷がもっとも高いときに既に暑くなっている部屋を冷やす必要があるわけですから、エアコンに非常に大きな負荷がかかることは容易に想像できます。

16 時以降は冷房負荷が高い時間が続くため、冷房は効きが悪かったり、強風運転になることが予想されます。空間が暑いのに冷たい風が体に当たってくる状況は、あまり快適とはいえません(夏の自動車のエアコンと同様)。

それならば、冬と同様、日中不在でもエアコンを連続運転しておき、ピーク時の負荷を下げたほうがよいのではないでしょうか。

冷房で節電する方法としては設定温度を高くすることがよく言われることですが、室温28度は湿度が高いと非常に不快です(参考記事)。また、湿度を下げるのは意外と難しく、温度を下げたほうが安く済むこともあります。

日中の冷房負荷を極力減らして節電するためには、日射熱と内部発熱がなるべく室内に影響しないようにすることが効果的でしょう。もちろん、断熱性能が高いことや、屋根・天井などの断熱がしっかりしていることも重要です。通風は、猛暑日や熱帯夜には当てになりません。

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