浴室は住宅の中でも非常にカビが生えやすいところです。マンション暮らしのときなどは、毎日掃除していても黒カビが発生したものです。
しかし今の住宅では、黒カビは発生しません。さすがにドア下のスロープなどの細かいところは汚れがたまりやすいですが、壁・天井・床は2年以上生活していても、継ぎ目を含め汚染は気になりません。
黒カビもピンクぬめりも発生しない理由
これは、入浴後にサーキュレーターで室内の乾いた空気を大量に送り込み、すぐに乾燥させているからだと思います。このような方法は、室内の湿度が上がりすぎないように管理している住宅では非常にお勧めです。
住み始めは浴室の換気扇で24時間換気を行っていましたが、その方法では乾きが遅く、乾くまでに時間がかかる床面を中心にピンクヌメリ(酵母)が発生したものです。
乾燥している住宅や浴室の空気循環がよい住宅では換気扇かドアの開けっ放しで乾く住宅もあると思いますが、わが家のように加湿機能付きの全館空調で全熱交換型の第一換気を採用している住宅などでは難しいのかな、という気がします。
参考:【カビ予防】浴室を早く乾かすにはドアを開けるべきか?【検証】
換気扇を止めて汚染空気は拡散しないか?
以前、こちらの記事で第一種換気では浴室で24時間換気扇を回す必要はないと書きましたが、この場合、浴室から汚染した空気が家中に拡がらないかが心配になる人もいるかもしれません。
この点は、1年以上実践してみて、特に気になりませんでした。排水口のトラップは定期的に清掃しないと臭くなりますが、大面積を占める壁や天井などにカビが生えないと臭いは気にならないものです。
エプロン内側の汚染はひどい
浴室の中で唯一気になるのは、エプロン(浴槽側面のパネル)内側の汚染です。この部分は汚染された栄養分を含むお湯が入り込みやすいだけでなく、非常に乾きにくいため、すぐに気持ち悪いヌルヌルが発生してしまいます。
エプロン内側の掃除についてはなぜかリクシルの「お手入れガイド」に載っていないのですが、いろいろ調べてみたかぎり、この場所も年に 1~2 回程度(梅雨時と台風シーズン)は掃除したほうがいいそうです。
開けたことがない方は、説明書を見て一度開けてみることをお勧めします。見たら無視できない状況になっているかもしれません。空間としてはつながっているので、汚染がひどいとここからもカビの胞子などが少量は飛んでくるものと思われます。
それにしても、わが家の浴室(リクシル)のエプロン構造は納得がいきません。
写真のように、上から見たときにエプロンのほうがバスタブより出っ張っており、身体を洗うときに飛び散るお湯が非常に入りやすい構造になっているのです。上から見たときにエプロンが隠れるような構造になっているお風呂もあり、そのほうが絶対に汚染しにくいと思うのですが、なぜそのように水が入りやすい構造になっているのかはさっぱりわかりません。
上位クラス(リクシルの場合はスパージュ)の浴室になると、エプロン内に水が入らず、エプロンを外すこともできない構造になっているようです。内部にカビが生えないのかは不明ですが、うんざりするほど面倒なこの掃除をしなくていいのなら、とてもうらやましい機能です。
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