延床面積の平均値からは見えないこと

戸建住宅の一般的な広さはどのくらいなのでしょうか。家づくりの始めに調べたような気がしますが、改めて最新のデータ(*)を確認したところ、H29 年度の持家の新設住宅一戸当たりの床面積は、全国平均で 120.5 ㎡(36.45 坪)、とのことでした。20 年前より 13% 以上小さくなっています。

しかし、感覚的には、36 坪より小規模な住宅のほうが多いような気がします。そこで思ったのは、平均というのがミソで、分布は異なるのではないか、ということです。たとえば、家計調査の平均貯蓄額(約 1,810 万円)は中央値(約 1,070 万円)と大きく異なりますが、延床面積でもそれと似たような実態があるのではないか、と疑問に思ったわけです。

そんなわけで、今回は住宅の延床面積について、調べてわかったことをご紹介したいと思います。

* 国土交通省ホームページ:平成29年度住宅経済関連データ「着工新設住宅の一戸当たり床面積の推移」

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住宅の延床面積のデータ分布

知りたいのは延床面積の平均ではなく分布なのですが、ちょうどいいデータが見つかりません。そこで、住宅ブログで延床面積を公表しているサイトを探し、自分でデータを作ってみることにしました。

注文住宅ブログの一覧から順番にサイト内検索を実行する(「”延床面積” site:<URL>」でググる)という常軌を逸した検索作業を繰り返していたところ、人間ではなくロボットではないかと何度も Google に疑われてしまいましたが、なんとか 55 個のデータを集めることに成功しました。

この平均の延床面積は 35.6 坪(118 ㎡)となり、上記データより約 2% 小さくなってしまいましたが、データが少ないので許容範囲としましょう。

その分布は以下のようになりました。

やはりというべきか、ボリュームゾーンの床面積は平均よりやや小さいゾーンにありました。

中央値(データを大きい順や小さい順に並べたときの真ん中)は、33.5 坪です。

住宅の小ささには下限があるものの、大きい住宅は2世帯住宅などで一定数あるので、平均値のほうが大きくなっているのでしょう。

実際は、34 坪の住宅はどちらかというと広いほうです。

都道府県別でも大きな違いがある

上記の国交省のデータには、都道府県別のデータもあります。これはマンションやアパートを含む数字ですが、興味深い結果になっています。

一住宅当たりの延床面積が一番小さいのは東京都の 64.58 ㎡(19.5 坪)で、大阪府の 76.22 ㎡(23.1 坪)がこれに次ぎます。

一方、延床面積が一番大きいのは富山県の 152.18 ㎡(46.0 坪)で、福井県の 146.16 ㎡(44.2 坪)が続きます。

富山県の延床面積の平均は、東京都の平均の倍以上もあるのです。

マンションの割合、世帯人数、地価や県民性などいろいろな要因があるのでしょうが、ここまで地域差があるとは驚きです。

参考までに、首都圏の新設住宅(持家)一戸当たりの床面積は 116.4㎡(35.2 坪)と、全国平均より 3% 超小さい程度なので、戸建住宅に限定すれば大差はないのかもしれません。

高断熱住宅では床面積が小さいほどよい

床面積について調べてみたのは、家が広くて立派かどうかとかではなく、高断熱住宅では床面積が重要だからです。特に全館冷暖房を行う場合、冷暖房費は床面積にほぼ比例します(もちろん、天井高や吹き抜けも影響します)。

大まかにいって、40 坪で Q 値 1.4 の住宅と、33 坪で Q 値 1.7 の住宅の暖房費はほぼ同じです。

維持費やエコの観点からは、家は小さいほど優れているといえます。

わが家の反省

わが家は田舎で広い土地はあったので、まず必要な部屋数を決め、それから各部屋の希望の大きさを考えるという手順を踏みました。そして平均より大き目の 40 坪という面積になったのですが、今考えると、もっと絞れたな、と。

多少ぜいたくしても、4 坪は削れたな、と思います。予備の部屋は要らないし、収納は広いと無駄なものが溜まるので、それほど多く確保しなくてもよかったな、と反省しています。戸建住宅では外の物置にも収納できるし、書類は ScanSnap でかなり減らせます。

また、断捨離やミニマリストの本の考え方を部分的にでも取り入れれば、狭くても何とかなりそうな気もします。

でも、子どもにとっては今の家も狭くて不満だそうです。走り回れないから、と。。

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