空調なし、自然温度差だけの日の気温と室温を比べてみた結果 | さとるパパの住宅論

空調なし、自然温度差だけの日の気温と室温を比べてみた結果

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エアコンを使わない場合、一般に室温は外気温より高いものですが、この室温と外気温の温度差のことを「自然温度差」と呼びます。高断熱住宅では、熱が逃げにくいため、自然温度差が大きくなる傾向があります。

自然温度差について詳しくは、過去に「自然温度差とは?」に書いています。

この自然温度差は、日射熱取得を増減させることにより、ある程度はコントロールできます。

理想的なのは、冬は南面から日射熱を取り入れて暖かく(=自然温度差を大きく)し、冷房期は日射熱を遮断して室温を上げないように(=自然温度差を小さく)することです。

わが家の場合、以前、秋の曇った日に自然温度差を測定・計算したところ、日平均で約 5℃あることがわかりました。

参考 自宅の自然温度差と自然絶対湿度差を測定してみた

これはおそらく、日射熱が少ないときの、わが家で最低レベルの自然温度差です。

今回は、春の季節において、日射熱がたくさん入って自然温度差が高くなっている気がしたので、実際のところどうなのかを、SwitchBot温湿度計のデータから確認してみました。

もし自然温度差がやたら大きかったら、「日射熱を取り込みすぎているので、もっと徹底的に遮熱すべき」などということがわかるかもしれないと思ったからです。

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わが家で空調をまったく使わなかった日の温度データ

自然温度差をチェックするには、空調の影響を排除する必要があるため、空調を使わなかった日に絞ってデータを見ます。
わが家は空調専用の電気を契約しているため、日別の電気使用量を確認すれば、空調をまったく使わなかった日を特定することができます。

すると、3月末頃に2日間、4月に7日間、5月に2日間だけ、冷暖房を24時間まったく使っていない日が確認できました。(4~6月はもっとも空調代が安い時期ですが、その他の日は、朝や夕方の時間にほんの少しだけ、暖房または冷房を使っている感じでした)。

これら空調ゼロの日の気温や天気をチェックすると、平均気温は 13.9~18.7℃と、意外と幅があります。

以下に、空調なしの一日の外気温と室温のデータを示します(3日分)。

この日の室温は 23.8~25.8℃で推移し、平均の自然温度差は 5.8℃ でした。

この日は気温が 10.5~21.8℃と大きく変化したのに対して室温は 23.3~25.5℃で推移し、平均の自然温度差は 7.6℃ でした。

この日は気温も室温も緩やかに下がる感じで、平均の自然温度差は 10.2℃ でした。

ちなみに晴れの日の室温は夕方頃が一番高くなっていますが、その時間帯に台所で火を使うことが多いことや、温湿度計を置いた部屋が西向きであり西日の影響を受けることが影響しているものと思われます(窓はサンシェードで日除けしています)。

データを見て思ったこと

データを見るまでの想像では、晴れて日射が入りまくる日に自然温度差が大きくなっているのだろうと思っていました。

しかし意外なことに、一番自然温度差が大きかったのは晴れの日ではなく、5月に急に冷え込み、一日中雨の降っている日でした。

日射熱の影響が大きいのであれば、晴天日に室温の日変化も大きくなるはずですが、そうはなっていません。窓を開けない室温は、非常に安定しています。

伝熱にかかる時間差や蓄熱の影響もあり、高断熱住宅の室温はなかなか変動しないようです。おそらく、冷暖房を使用しない場合の室温の変化は、気温+自然温度差で移動平均をとった場合のようになるのではないでしょうか。

わが家の室温は常に24度くらいであり、冷暖房が最も使われない4月、5月の平均気温が17度前後なので、おおよそ、この差が自然温度差なのでしょう。

なお、日射熱の影響が大きくなかったと書きましたが、補足すると、わが家の場合に短期の影響が大きくないだけのことです。日射が思いっきり入る大きな窓があったりすると短期的にも影響するでしょうし、わが家の場合でも、長期的には影響している可能性があります。

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