私が南関東でこれまでに住んだ住宅は、築50年以上の木造住宅、1990年代に建てられた鉄筋コンクリート(RC)造マンション、そして三井ホームの全館空調・ツーバイシックスの木造住宅の 3 種類です。これらを断熱性能と気密性能の視点から見ると、それぞれ順番に、低気密低断熱、高気密中断熱、高気密高断熱の住宅と言えます。それぞれの住み心地について簡単に紹介します。
昭和の木造住宅(低気密低断熱)
この家で一番の苦痛は、冬の寒さです。エアコンは効きが悪いので石油ストーブを使用しますが、暖かいのはその付近だけです。冬の朝には室温が 10 ℃を切っており、水道が凍ることもありました。手足の冷えに悩まされ、霜焼けもできます。寝具は毛布と分厚い羽毛布団を使用していました。気密性が低いので、風の強い日は砂ぼこりが家に入り、掃除が大変でした。ただ、内外の温度差があまりなく気密性が低いため、結露に悩まされた覚えはありません。
1990年代の鉄筋コンクリート(RC)造マンション(高気密中断熱)
この家は昭和の木造住宅よりは暖かく、エアコンを付ければ家全体をそれなりに快適な温度にすることができました。分厚い羽毛布団が必要になるのはほんの一時期だけですし、冬の朝も10度以上はあります。ただ、窓はアルミサッシのシングルガラスなので窓際が寒く、窓の近くに座っていると窓が開いているのではないかと思うほどの冷気を感じたものです。足元と部屋の中央の温度差は測ってみると 3℃でしたが、足の冷えは不快なレベルでした。
また、冬は乾燥するので加湿器を付けると、北側の窓にすごい量の結露が発生しました。換気システムはないようなもので、1階だったこともあり、北側の部屋はすぐにカビが生える状況でした。引っ越す際に家具を移動すると、どこもカビで真っ黒になっていました。アレルギー疾患に悩まされたのも、この住宅での暮らしが一因だと思います。最近のマンションはペアガラスの仕様も多く、換気システムが必ず付いているので、このようにカビに悩まされることはないかもしれません。
三井ホームの全館空調・ツーバイシックスの木造住宅(高気密高断熱)
まだ住んで半年ほどですが、これまでの住宅の悩みからやっと解放されました。「全館空調の家に実際に住んでわかったこと」でも書いたように、家は静かで快適です。寝具は羽毛合掛けでも少し暑いくらい。窓の断熱性能を標準仕様からアップグレードしていても結露は発生しますが、気になるほどの量ではありません。電気代もこちらの記事で公開しているように、それほど高くありません。これといって不満はありません。やはり、高断熱・高気密住宅はおすすめです。
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