Low-E ガラスの遮熱はカーテンではなく窓の外で

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夏涼しく冬暖かい家にするには、Q 値や UA 値を見るだけでなく、窓から入る日射熱の影響も考慮する必要があります。日射熱をうまく利用して冷暖房費を節約する方法については「日射の管理で実現する省エネ住宅」で説明していますが、ここでは、遮蔽物の種類ごとの日射熱取得率について詳しく見ていきます。

多くのハウスメーカーで関東以西の標準仕様となっている、Low-E ペアガラス(遮熱型)の日射熱取得率は以下のとおりです。

窓だけ:40%
レースカーテン:33%
障子:26%
内付けブラインド:30%
外付けブラインド:11%
サンシェード:13%

ちなみに、単板ガラスの日射熱取得率は次のようになります。

窓だけ:88%
レースカーテン:56%
障子:38%
内付けブラインド:46%
外付けブラインド:19%
サンシェード:18%

Low-E ペアガラスでは、窓だけで従来の 1 枚ガラスに障子が付いているのと同程度に日射熱を防いでくれることがわかります。かつては「高断熱住宅は夏が暑い」という意見をよく見かけましたが、最近それほど言われない気がするのは、この遮熱型 Low-E ガラスが普及したためかもしれません。

それでも、関東以西の強烈な日射を防ぐには、窓の内外に遮蔽物があるに越したことはありません。上記の数字を見れば、外付けブラインドやサンシェードなどの外付けタイプの遮蔽物が優れていることは明らかです。外付けブラインドはハウスメーカーでは高価なオプションですが、ハウスメーカーを通さなければそこまで高くはありません。サンシェードは安価ですが、強風時には使用できません。裏ワザとして、シャッターを閉めることで代用することもできます。

また、このデータをよく見ると、Low-E ガラスではカーテンの遮熱効果が低いこともわかります。単板ガラスでは、レースカーテンを使用する場合、窓だけの場合と比較した遮熱効果は約 36% あります(1-56/88)。一方 Low-E ガラスでは、この遮熱効果が約 18% しかありません(1-33/40)。 Low-E ガラスは日射熱を通しにくいので、カーテンが反射した光の熱まで家の内側に保持してしまうのでしょう。このことから、Low-E ガラスでは遮熱カーテンの効果もあまり期待できないことが推測できます。

ちなみに、ガラスの日射熱取得率が低いということは、冬に日射熱を得ることができないということでもあります。関東以西でも多くの地域では冷房代より暖房代の方が高いため、当サイトでは南面の Low-E ガラスのみを遮熱型ではなく断熱型にして、冬季の日射熱取得を増やすことを提案しています。その場合はもちろん、冷房期の日射管理を徹底する必要がありますが。

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