住宅は過ごす時間が長いので、健康に大きな影響を与えます。高断熱住宅の健康への影響については過去に「家計にも身体にも優しい高断熱・高気密住宅」という記事でまとめています。
わが家には、鉄筋コンクリート造のマンションで育ち、現在は高断熱住宅で暮らす子がいます。 ここでは、子どもの健康な成長に焦点を当て、メリット・デメリットを紹介したいと思います。
高断熱住宅のメリット
まずはメリットから。
睡眠トラブルが減った
メリットとしてまず思い浮かぶのは、夜の睡眠トラブルが減ったことです。以前は夜暑いと寝汗をかいて汗疹(あせも)を起こすことが多かったのですが、夜の室温が快適になり、これが改善しました。
以前の住宅では、エアコンはあっても風を感じると乾燥や寒さで不快になってしまうため、うまく活用することができませんでした。しかし、現住宅では高断熱のおかげか、風で不快になることがありません(全館空調のおかげもあるかもしれません)。
また、子どもは寝相が悪く、すぐに布団から出ては丸まって寒がっていたのですが、現住宅では冬に布団から出ても身体が冷える心配がなくなりました。
睡眠の質が向上することは疲労回復にも効果があるため、これは一番のメリットだと感じています。
ダニやカビが発生しにくくなった
もう一つのメリットとして、アレルギー疾患になりにくいことがあります。上記の投稿でも各種アレルギー疾患が高断熱住宅に住むことで改善するという調査を紹介していますが、小児喘息などのアレルギー疾患にはダニが深く関係します。
小児アレルギーの専門家による新書『親と子の食物アレルギー』を読むと、食物アレルギーのある子は特に、進行を予防するために注意したほうが良いようです。「住宅の高気密化はアレルギーの原因か?」にも書いたように、高断熱・高気密住宅では湿度を管理してダニの発生を抑えることができます。
湿度の管理は難しいですが、全熱交換型の熱交換換気とエアコンがあればそれなりに改善できます。水まわりで換気しにくい場所はカビますが、そこに注意すれば問題はありません。
以前の住宅では換気不良もあってカビが発生しやすかったため、これは健康上大きなメリットだと思います。カビはそれ自体が有害物質を出すだけでなく、ダニのエサにもなるため、なるべく減らしたいものです。
わが子は乳児期にアレルギー体質の傾向がありましたが、今のところ特に進行することなく育っています。
高断熱住宅のデメリット
一方で、デメリットもあります。
家にいる時間が長くなる=外出しなくなる
デメリットは、外に出たくなくなることです。性格にもよると思いますが、わが子の場合、家が快適すぎて外で遊びたくないそうです。「外で元気よく遊ぶ子ども」を理想とするなら、全館空調は向いていないかもしれません。
興味がある場所や、おもちゃ屋さんにはすぐ行くのですが。。。
ただ、反対に「家にいるのがつらくて外出する」というのも可哀想な話ですし、この頃は真夏の日中に遊ぶのは熱中症のリスクが高いので、まぁいいか、とも思っています。
汗腺の発達に影響がある?
冷房のデメリットとして、「汗腺の発達が 3 歳までの環境によって決まる」ということがよく言われます。小さいころに空調の効いた部屋で汗をかかないでいると、汗をかけない体質になるという説です(参考リンク:「「汗っかき」は3歳までに決定する!?」)。
汗をかくには冷房の設定温度を高めにする方法もありますが、わが家では家族に嫌がられます。そのため、なんとか興味をそそる提案をして外へ連れ出し、運動させるようにしています。
追記:
以下の最新の記事によると、1 日のうち 20~30 分でも外出して汗をかいていれば問題はないそうです。
参考までに、3 歳から新居に住んでいるわが子の汗のかき方は正常です。
最後に、風邪の発生状況については次の記事で紹介しています。
風邪は引くときは引くけど、ちょっと減ったかな、という感じです。
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