高断熱・高気密に対応するハウスメーカー等のQ値、UA値、C値の一覧 | さとるパパの住宅論

高断熱・高気密に対応するハウスメーカー等のQ値、UA値、C値の一覧

※当サイトは、アフィリエイトプログラム(Amazonアソシエイトなど)を通じ、商品またはサービスの紹介・適格販売により収入を得ています。詳細...

スポンサーリンク

2017年7月時点で、関東地方で高断熱・高気密に対応する大手ハウスメーカー、工務店グループをまとめてみました。断熱性能で Q 値 1.9 以下(≒ UA 値 0.56 以下)、気密性能で C 値 2.0 以下という条件を両方とも満たしているところに限定しています。

q_c_table

これをグラフにすると次のようになります。

q_c_graph

右上ほど高性能ということになります。

当サイトで推奨するレベルに達しているのは、一条工務店スウェーデンハウスセキスイハイムグランツーユーです。しかし、このリストの Q 値は各社のモデルの試算値であり、実際に建てるとなると 2~3 割増しの数値になること(詳細は「カタログのQ値、UA値は当てにならない」を参照)を考えると、標準仕様で確実に条件を満たすと思われるのは、一条工務店とスウェーデンハウスのみです。これでは選択肢が限られてしまうため、より多くのハウスメーカー等を候補に含め、標準を上回る仕様を要求することをお勧めします。

スポンサーリンク

断熱性能、気密性能は上げられるか

断熱性能は、窓のグレードをアップすることで簡単に改善できます(アルミ樹脂複合サッシ→樹脂サッシ、ペアガラス→トリプルガラスなど)。

一方、気密性能(C 値)は建ててから測定するものなので、保証してもらうことは困難です。また、気密施工に慣れていない業者が高気密を実現することは簡単ではありません。日本では C 値 2.0 以下が高気密とされますが、要求される気密性能は換気方式によっても異なります。詳細は、「気密性能はどこまで求めるべきか(C値)」をご覧ください。

上記業者の工法

工法については、木造軸組工法のテクノストラクチャーFPの家を除くすべてが、枠組壁工法(ツーバイフォー、ツーバイシックス)やそれに準ずる工法を採用しています。地震の被害をなるべく抑えたい場合は、ツーバイフォーなどの面構造がお勧めです(参考記事:面構造と軸組工法」)。鉄骨は、構造体が熱を通しやすいため木造より高断熱化にコストがかかり、なにより高気密化が困難です(参考記事:「鉄骨住宅 vs. 木造住宅」。

各社の耐震性・断熱性・気密性・コストパフォーマンスの評価については、次のページにまとめています。個別のハウスメーカーの評価記事へのリンクもここにあります。

ハウスメーカー各社の耐震性・快適性の評価まとめ

全国の工務店を含むリスト

上記の大手ハウスメーカー以外でも、当サイト推奨レベルの高断熱・高気密に対応可能な業者のリストを作成しています(情報提供も受け付けています)。

高断熱・高気密に対応できる全国の住宅会社リスト【マップあり】
当サイト推奨の高断熱・高気密レベル(以下)の両方に対応できると思われる全国のハウスメーカー、ビルダー、工務店、建築事務所を紹介します(高断熱先進地・北海道は除外)。 断熱性能:Q 値 1.6 以下または UA 値 0.46 以下 気密性能:...

一覧の作成にあたって

気密性能(C値)はほとんど公表されていないため、実際に測定した人の数値や工法を考慮して推定値としました。気密を取りやすい木軸パネル工法やツーバイ工法では平均 2、標準偏差 1 という実測値が出ています(参考記事:「C値(相当すき間面積)について」)。

C値を公開していない鉄骨メーカー(ヘーベルハウス、ダイワハウスなど)や、金物を使用した木造軸組工法(シャーウッドや住友林業など)で特別な気密施工をしていない場合は、2.0以下のC値は期待できないと判断し、一覧から除外しました。

木質パネル接着工法(ミサワホームやエスバイエル)はミサワで2を切る測定値を見かけましたが、エスバイエルの標準が3.6と公表されているため除外しました。エスバイエルは特別仕様で1.0が可能なようです(詳細はこちら)。

LIXILのスーパーウォール工法(主に木造軸組工法)も基準を満たすことが可能と思われますが、工務店によるばらつきが大きく平均値などが不明なので掲載は見送っています。

関東以西の温暖地で建築可能な大手ハウスメーカー等(上記レベルの規模)で、他に上記のレベルに達しているところや数値の誤り等があれば、ご指摘いただけると幸いです。

改訂履歴

トヨタホームの C 値は推定 2.0 としていましたが、トヨタホーム東京の Web ページに「C 値は:2.8(当社モデルプラン平均値)」との記載があったため、一覧から除外しました。それでも鉄骨にしては良い方です。鉄骨系で C 値 2.0 を切ると公表しているのは、セキスイハイムだけだと思われます。

コメント

  1. 51C型 より:

    初めまして。51C型と申します。

    ハウスメーカーではありませんが、工務店で、
    C値0.5以下を保証している会社があります。

    夢・建築工房
    http://www.yumekenchiku.co.jp/q1

    最近の新築事例を見ると、軒並みC値0.1みたいで、
    驚異的な施工力です。

    是非、御サイト推奨を推薦します。

    では。

    • さとるパパ より:

      コメントありがとうございます。せっかくご指摘いただいたところ申し訳ございませんが、工務店や地場ビルダーの中には上記基準を満たすところが多数あるため、このページで個別に紹介する予定はございません。説明が不足していたため記事を修正します。申し訳ございません。。

      ただ、今思いついたのですが、工務店などのリストも、皆様の協力を得て作成したいと思います。暇ができ次第、技術的に可能なら、フォームなどを作成します。

      なお、当サイトは断熱性能等の推奨レベルは示しますが、個別のハウスメーカーの推薦は行いません。住宅選びにおいては性能値や工法以外に大事なポイントが山ほどあり、何を重視するかは人それぞれなので、責任を持てないからです。そういうわけで、よろしくお願いします。

  2. 西尾 より:

    先日恐るべき事を聞きました
    神奈川の秀建ですがC値0.4と言ってましたが
    まあ今どき地域工務店で普通と思いますがなんと。。。

    なんと建売なんです

    ついに建売でもここまで来たか!
    ちなみにヤマダ電機グループに昨年から加入
    ファイテンと健康住宅の建売も企画してモデルハウスを見てきました
    そこもC値0.4!

    • さとるパパ より:

      情報ありがとうございます。建売で気密を測定し、0.4というのはすごいですね。
      建売でも高気密が大事という工務店や消費者が増え、高気密が当たり前になることを願います。

タイトルとURLをコピーしました