新電力に切り替えたのに電気代が安くならないのはなぜか? | さとるパパの住宅論

新電力に切り替えたのに電気代が安くならないのはなぜか?

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「新電力に切り替えると電気代が安くなる」と、どこの新電力も宣伝しています。しかし、シミュレーションでは1割くらい安くなるはずだったのに、実際の電気料金の請求額を見ると安くなっている実感がない、というのはよく聞く話です。

わが家でも、この頃は電気料金の請求額が上がっているのを実感します。

新電力は料金を誤魔化しているのでしょうか?

わが家は東京電力と新電力の両方を契約しているため、2年前からの請求書をそれぞれチェックしてみました。

結論から書くと、新電力に不当な請求は見つかりませんでした。従量制の電力量料金の単価は契約時から変わっていないのですが、変わったのは、再エネ賦課金燃料調整費でした。この2つは、東電でも新電力でも同様に増えています。

たとえば、東京電力管内にあるわが家の 1 kWh あたりの電気料金単価(単位:円)はこんな感じで推移しています。

2020年4月 2021年4月 2022年4月 2022年5月
従量料金単価 26.4 26.4 26.4 26.4
再エネ賦課金 2.95 2.98 3.36 3.45
燃料調整費 -2.09 -4.32 2.27 2.74
合計単価 27.26 25.06 32.03 32.59

※従量料金単価は当初契約していたLooopでんきの単価です。

合計の電力量単価でみると、今月(2022年5月)は 2021年4月時点より3割も上がっています。再エネ賦課金も負担ですが、燃料調整費の増分が大きいようです。

実際は切り替えでちゃんと恩恵を受けているのに、どうりで安くなる実感がわかないわけです。

ちなみに、再エネ賦課金と燃料調整費の金額は、東京電力と新電力とで全く同じでした。

厳密には、再エネ賦課金はどの電力会社も同じですが、燃料調整費は法で単価が定められるわけではないため、新電力でも会社によっては独自の燃料調整単価を設定している場合があります。とはいえ、たいていは地域の大手電力会社と同じです。

なお、大手新電力の1つである Looop でんきは、2022年6月からの従量料金単価の値上げを発表しています(詳細)。

新電力も経営が厳しく、他社も追随するでしょうから、今後受けられるメリットは少なくなりそうです。とはいえデメリットは手続きの手間くらいなので、私は安いところを探して柔軟に変更するつもりですが。

電力比較サイト エネチェンジ

電気料金を安くする方法は節電がメインとなり、全館空調のわが家には厳しい状況です。。

2022年9月追記:
資源高・円安に伴い、燃料費の高騰はまだまだ続きそうです。
燃料調整費の額についても、電力会社や地域によって大きな差が生じており、10 円を超えるケースもあります。燃料調整費の変動幅に上限がある「規制料金」では自由料金と比較すると安く抑えられますが、電力会社がその差額を負担し続けることはできないため、大手であっても上限撤廃は時間の問題でしょう。

円安進展で電気料金値上げに拍車か-燃料費反映の上限撤廃の動き
急激な円安により電気料金の上昇傾向に拍車がかかり、家計への影響がさらに拡大する懸念が高まっている。これまで欧米諸国のような急速なインフレには見舞われていなかった日本だが、円安による発電用燃料の輸入コスト上昇により厳しい冬を迎えることになりそ...

欧州などの電気代高騰に比べれば今のところはまだマシですが、今後大幅に上がる可能性があることは念頭に置いておいたほうがよさそうです。。

2023年5月追記:
最新記事はこちらです。
電気代値上げ後、規制料金と自由料金はどちらがお得か?

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