第一種ダクトレス熱交換換気システムを検討する

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三井ホームのスマートブリーズはダクト式の第一種熱交換換気システムですが、アイフルホームなどではダクトレスの第一種熱交換換気システムが採用されています。

第一種換気システムと第三種換気システムの詳細はこちらを参照していただくとして、ここでは、ダクトレス第一種熱交換換気の特徴について検討したいと思います。

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ダクトレスは台数が必要

ダクト式は天井裏にダクトスペースを設けてダクトを設置する必要があるため、設計と工事に初期費用がかかります。配管の設計が悪いと、機器から遠く抵抗が大きい部屋で換気量が落ちる恐れもあります。また、長期的にダクトの汚染が問題になる可能性もあります(参考:ダクトの汚染についての記事)。天井高は一部で下がるものの、壁に開く穴が少なく、機器が目立たないため、室内外からの外観に優れます。

一方、ダクトレスは居室ごとに換気扇を設置する必要があります。三菱電機の J ファンロスナイの場合、6 畳用から 12 畳用までのラインアップとなっているため、40 坪の住宅には 10 畳用で 8 台くらい必要ということになります(トイレ・風呂は別途)。

本体価格だけで見ると 1 台当たり 2 万円もしないので、簡単な工事費を込めてもダクト式よりは安く済みます。が、台数が多いぶん、フィルター掃除はやや面倒そうです。

また、ダクト式では寝室から蚊を排除できるメリットがありますが、ダクトレスではこの恩恵を受けられません。

消費電力は同等以下

消費電力はダクト式にしてもダクトレスにしても機器やメーカーによって大きな差がありますが(注)、J ファンロスナイで見ると、10 畳用の消費電力は 50Hz で 11.5W です。つまり、8 台の合計で 92 W です。これはスマートブリーズのダクト式と同程度で、ひと月 66 kWh、電気代にして 2 千円弱程度です。

第三種換気と比べると電気代は高くなりますが、熱交換が行われるため、暖房費などは安くなる効果があります(デメリットもあります)。

参考
熱交換型換気で暖房費はいくら節約できるのか
冷房期の第一種換気のデメリット?【熱交換換気と再熱除湿の関係】

1 台最大 1.9W と非常に省電力なダクトレス熱交換換気扇「せせらぎ」という商品もあるようです。ただし、熱交換効率:最大93% の「最大」が気がかりです。標準や平均は???

注意点

J ファンロスナイの仕様を見ると、畳数サイズによって性能にだいぶ差があることがわかります。なかでも注目すべき熱交換効率、消費電力、騒音は、小さいほど高効率で優れています。熱交換効率は 65~85% と幅があります。

小さいほど効率が高いのは、一箇所で吸気と排気を行うため、広範囲の空気を均一に動かすことが難しいという制約があるからでしょう。この点は、日本スティーベルから出ている複数の換気扇で吸気と排気を交互に行うダクトレス換気システムなどのほうが効果的な換気になりそうです。

注意が必要なのは、騒音です。たとえば J ファンロスナイでは、強運転で 23.5dB~36.5dB と幅があります。WHO 環境騒音ガイドライン(PDF)によると、屋内では 30dB 以上で騒音による睡眠妨害の影響が出てくるそうなので、寝室では注意が必要です。小型で台数を増やすか、弱運転を利用するといった対応が考えられます。

まとめ

高くてよいならダクト式第一種、ダクトの汚染が気になる場合や、コストをかけたくない場合は第三種、手間と多少のコストがかかっても快適さを求めるならダクトレス第一種がよいかもしれません。

各社さまざまなタイプが発売されているので、換気が隅々まで行われそうか、熱交換効率、消費電力、騒音、初期費用はどうかといった点に注目して調べてみることをお勧めします。

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