高断熱・高気密住宅はエアコンに依存するので良くない、という意見もあります。しかし、高断熱・高気密住宅でも、外の空気が気持ち良いときは、窓を全開にしていいのです。日射をうまくコントロールすれば、エアコンにほとんど頼らない生活だって可能です。エアコンを使わないと夏は暑すぎるという意見を目にすることがありますが、日射対策が不十分であることが原因です。夏は日射を遮って換気を良くし、冬は日射熱を取り込むようにすれば、エアコンに依存しない生活も可能なのです。とはいえ、日本の気候では、夏と冬はエアコンを付けっぱなしにする方がオススメです。その方が快適だからです。しかし、エアコンを付けっぱなしにすることに慣れていないと、いろいろな心配が沸いてきます。
1、電気代が高いのでは
エアコンはこまめに消した方が電気代が安い、というのはあまり高断熱・高気密でない住宅の話です。本当の高断熱・高気密住宅では、連続運転することで電気代をかけずに一定の温度を保つことができます。その電気代は、断熱性能が高ければ高いほど、日射の管理が適切であるほど安くなります。
2、カビが生えるのでは
エアコンにカビが生えるのは、冷房運転を止めて内部の湿度が高い状態が続くときです。運転中は風が通っているためカビは増殖できません。付けたり切ったりを繰り返すよりも、使い続けてシーズン前後に清掃した方がカビは発生しにくくなります。また、冷房運転では除湿も行われるため、部屋のカビやダニの発生を抑える効果もあります。
3、汗をかかないと自律神経に良くないのでは
たしかに涼しくしすぎると良くないので、設定温度を高めにして、活発に動いたときには汗ばむくらいにしておくとよいのではないでしょうか。熱中症の危険があるくらいの暑さに耐えたり、寝苦しい夜を過ごして睡眠不足になるよりは、ずっと健康に良いと思います。
4、乾燥するのでは
冬は確かに乾燥するため、こちらの記事もご覧ください。
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